こんにちは、いち(@ichigo_ichi_a)です。
新しい資格をとりたい!と思ったときに知らないともったいない制度、「教育訓練給付制度」を知っていますか?
新たな資格取得を目指している方にはぜひ知っておいてもらいたい制度で、私自身これから使いたいと思っているところです。
資格取得の際にかかる費用が最大70%返ってくるので、「資格はとりたいけど、金銭面で不安がある」という方は制度を知ることで、挑戦する決心ができるかもしれません。
- これから新しい資格を取得しようと考えている
- 資格取得のために通学を考えているが、金銭面で不安がある
- 教育訓練給付制度はどのような講座があるのか知りたい
- 教育訓練支援給付金をもらいながら資格取得を目指したい
【教育訓練給付制度とは?】資格取得で最大70%返ってくる国の給付制度をわかりやすく解説
教育訓練給付制度とは、指定された資格取得のための教育訓練を受けた際の費用の一部があとから支給されるというものです。
教育訓練給付制度とは、働く方々の主体的な能力開発やキャリア形成を支援し、雇用の安定と就職の促進を図ることを目的として、厚生労働大臣が指定する教育訓練を修了した際に、受講費用の一部が支給されるものです。
出典:厚生労働省HP
教育訓練給付制度には3種類あり、講座の種類によって支給率が変わります。
1万講座以上が対象となるため、自分が学ぼうとしている教育訓練が該当していないか確認してみるのも良いかと思います。
以下の順で順番にわかりやすく解説していきます。
- 教育訓練給付制度の種類
- 実際に受けるための流れ
- 教育訓練支援給付金について
教育訓練給付制度の種類
- 一般教育訓練給付金
- 特定一般教育訓練給付金
- 専門実践教育訓練給付金
❶一般教育訓練給付金
- 学校に払った額の20%が給付される
- 上限10万円
一般教育訓練給付金は英語や簿記など、どんな業種でもとりたい資格の講座が対象となります。
具体的には、簿記検定、TOEIC、中小企業診断士、インテリアコーディネーターなどがあり、大学院の修士・博士履修も対象となります。
❷特定一般教育訓練給付金
- 学校に払った額の40%が給付される
- 上限20万円
特定一般教育訓練給付金は一般教育よりも少し専門的な資格が対象となります。
具体的には介護職員初任者研修、宅建、社会保険労務士、税理士、ファイナンシャルプランニング技能検定などの資格です。
訓練開始1か月前に「訓練前キャリアコンサルティング」を受ける必要があります。
❸専門実践教育訓練給付金
- 学校に払った額の50%が給付される
- 資格取得後1年以内に就職すると学校に払った額の70%が給付される(上限あり)
- 上限は40~224万円(下記の表を参照)
- 専門性が高い教育訓練
- 最大4年間の教育機関(6か月ごとに給付を受けられる)
専門実践教育訓練給付金は専門性の高い資格取得が対象となります。
具体的には、看護師、社会福祉士、法科大学院、シスコ技術者認定CCNPなどの資格があります。
訓練開始1か月前に「訓練前キャリアコンサルティング」を受ける必要があります。
期間 | 支給額 (受講費用に対する割合) | 上限額 |
1年間 | 50% | 40万円 |
ー1年以内に就職 | 70% | 56万円 |
2年間 | 50% | 80万円 |
ー1年以内に就職 | 70% | 112万円 |
3年間 | 50% | 120万円 |
ー1年以内に就職 | 70% | 168万円 |
4年間 | 50% | 160万円 |
ー1年以内に就職 | 70% | 224万円 |
1年間の上限もあるので注意してください。
実際に受けるためにはどうすればいいの?
教育訓練給付制度を受ける条件
まずは条件から説明します。
対象者の条件は始めて受験する場合と2回目以降では違うので順番にまとめます。
初めて受験する場合
始めて受験する場合の条件は①雇用保険者の被保険者の期間が通算2年以上、②在職中、または離職後1年以内の2つです。
2回目以降で受験する場合
2回目以降の受験条件は①雇用保険者の被保険者の期間が通算3年以上、②在職中または離職後1年以内の2つです。
給付を受ける流れ
給付可能期間ですが、一般と特定一般は1年間と決まっていますが、専門実践は2年以上でも受けられます。
とりたい資格が決まったらまずやることはスクール探しです。
スクールを探すためには以下の2つの方法があります。
- 気になる資格学校に対象かどうか問い合わせる
- 教育訓練給付制度の検索システムで探してみる
まだ何の資格をとろうか悩んでいる方は、ハローワークに行くとおすすめの資格を教えてくれるかもしれません。
❶一般教育訓練給付の場合は受講修了後に本人の住所を管轄するハローワークに必要書類を提出することで完了します。
教育訓練の受講修了日の翌日から1か月以内に支給申請手続きを行わないと申請ができないので注意。
ただし、資格をとりたいスクールの講座が❷特定一般教育訓練、❸専門実践教育訓練の場合はスクール受講前にキャリアコンサルティングの受講とジョブカードの発行が必要です。
キャリアコンサルティングの受講後、受講開始日の1か月前までに必要書類をハローワークへ提出し、申請手続きを行います。
必要書類は厚生労働省のHPをご確認ください。
教育訓練支援給付金について
教育訓練支援給付金とは
教育訓練支援給付金は、「専門実践教育訓練給付金」を初めて受給する場合、一定の条件(下記参照)を満たした方が失業状態にあるときに受給できる給付金制度です。
離職前の基本手当の日額の80%相当(上限あり)が支給されるため、訓練を受けている間の生活費にあてることができます。
- 専門実践教育訓練の教育訓練給付金(雇用保険の被保険者であった者に支給されるものに限る)の受給資格があること
- 専門実践教育訓練を修了する見込みがあること
- 専門実践教育訓練の受講開始時に45歳未満であること
- 受講する専門実践教育訓練が通信制または夜間制ではないこと
- 受給資格確認時に一般被保険者ではないこと。また、一般被保険者でなくなった後、短期雇用特例被保険者または日雇労働被保険者になっていないこと
- 会社などの役員に就任していないこと(活動や報酬がない場合はハローワークで要確認)
- 自治体の長に就任していないこと
- 今回の専門実践教育訓練の受講開始日前に教育訓練支援給付金を受けたことがないこと
- 教育訓練給付金を受けたことがないこと(2014年10月1日前に受けたことがある場合は例外あり)
- 専門実践教育訓練の受講開始日が2025年3月31日以前であること
※受講開始日において一般被保険者である場合、「教育訓練支援給付金」は受けられない
支援給付金の手続き
「専門教育訓練給付金」の手続きと同時にハローワークで申請を行います。
追加で、ハローワークで2ヶ月に1回「失業の認定」を受ける必要があります。
失業給付については以下の記事にまとめているので参考にしてください。
教育訓練支援給付金は、今年2024年度(令和6年度)までの期間限定措置のため、早めにチェックしておきましょう。
まとめ
教育訓練給付金には以下の3種類があり、教育を受ける分野の専門性によって給付額も変わります。
- 一般教育訓練給付金
- 特定一般教育訓練給付金
- 専門実践教育訓練給付金
さらに❸の専門実践教育訓練給付金を初めて受給し、その他の条件を満たしている場合、2024年度までは教育訓練支援給付金も合わせて受給することができます。
私は教育訓練支援給付金の期限には間に合わなそうですが、数年後に専門実践教育訓練給付金を受給しながら大学院等で医療系の資格を取得したいと思っています。
今回の記事が少しでもみなさんのお役に立てば嬉しいです。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました!